KAWASE BIIKI

中国経済の現在地

中国経済の停滞が叫ばれて久しいですが、現在のところ、崩壊や暴落といったニュースは聞こえません。上海株式市場は昨年後半大きく上昇し、悲観派を驚かせました。不良債権の規模が巨大のため、何の調整も無く中国経済が立ち直ることは難しいでしょう。ソフトランディングという言葉は今回のバブルでは妄言であり幻です。現在どのような中国経済はどのような状態なのか、次に大きな動きがあるのは何時なのか、考えていきます。

2015年経済成長予想 7%台
CPI(消費者物価指数)1.4%(2014.11 前年同月比)
PPI(企業物価指数)−2.7%(2014.11 前年同月比)
政策金利 5.4%

基本データはこんな感じ、PPIがマイナスであるのと、成長率と比べ、物価時上昇率が小さいのが特徴でしょうか、政策金利が高めで緊縮的な金融政策をしているのがわかります。一般的にこの状態が続くと、企業経営が厳しくなってきます。価格低迷から利益が予定ほど出なく、高い金利の借金が返せなくなっている企業が多くなっていると思われます。報道のとおりですと、鉄鋼、鉱物、不動産分野は特に厳しい経営環境のようです。また日本の100円ショップで売られているような、低付加価値の商品を製作する企業も、人件費高騰のため、利益が出にくくなっているようです。

次に、一般的な途上国の経済発展とバブル崩壊のサイクルを考えると、以下のような感じでしょうか。

1、経済成長
2、不動産上昇
3、投機資金の増加
4、不動産バブル
5、賃金(人件費)高騰
6、景気低迷
7、設備過剰
8、不動産価格低下
9、企業倒産増加
10、金融機関の不良債権増加
11、金融機関の倒産

中国経済の現在は8〜10のあたりでしょうか、企業倒産が増え、不良債権も増加、資産価格の下落がこれをさらに悪化させている状態だと思われます。まさに、バブル崩壊真っ只中といった感じです。ただ倒産やデフォルトのニュースを見ても、規模がそれほどでもなく、中国経済そのものに影響を与えるような企業の倒産はこれからのようです。そして、注目は何時「11、金融機関の倒産」が始まるかです。日本のバブル時の、山一證券や、北海道拓殖銀行、アメリカでのAIGやリーマンブラザーズのような、中国バブル崩壊の象徴となる金融機関の破綻が、これからやってくるでしょうし、バブル退治(バブルは崩壊しないと夢を見る人たちをの目を覚まさせる)には必要な作業です。時期としては今年中はまだ難しいかもしれません、中国政府がまだ破綻を認めないでしょう。ただこの状態は長くは持ちません。2016年が相当に危険な年になると予想されます。
中国ではいままで、バブルが崩壊しそうになると、政府が支出を増やしたり、緩和的な金融政策をすることで、バブル崩壊を防いできました。ただそうした姿勢が、更なるバブルを誘発してしまい、巨大な過剰生産設備や、持続不可能な不動産価格を形成してきました。今回、中国政府はバブル退治に本気です。李克強首相以下がかなり強い姿勢でこれに対応しています。バブルの崩壊も一つの成長の過程であると中国人民が気づいた時、この国は先進国に近づくのだと思います。

| コラム | 22:39 | comments(0) | - |
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